「入院したわけでもないのに、施設の相談をしていいのだろうか」と迷って、電話をためらうご家族は少なくありません。けれども住まいの相談は、病院から退院を言われたときだけのものではありません。デイサービスに通いながら一人で暮らしてきた親が、少しずつしんどくなってきた。その段階で話を聞きに来ていただくほうが、急かされずに選べます。大阪で住まい探しをお手伝いしている私たちが、この時期に考えておくことを順番に整理します。(2026-10-02 時点の情報。制度の出典:厚生労働省「介護保険制度の概要」)
一人暮らしの限界による住まいの相談とは、入院や退院をきっかけにせず、在宅での一人暮らしを続けることが本人や家族にとって負担になってきた段階で、老人ホームなどへの住み替えを含めて今後の暮らし方を相談することです。差し迫った事情がなければ、見学をして比べたり、本人の気持ちが固まるのを待ったりする時間をとりやすいのが特徴です。
急ぎでない今のうちに、話だけでも聞きに来てください。
今の暮らしで困っていること・通っているサービス・ご予算・希望の地域を伺い、在宅を続ける場合と住まいを替える場合の両方を一緒に考えます。ご相談・ご提案・見学同行まで無料です(私たちは入居が決まった施設から紹介手数料をいただく仕組みです。入居費用は別)。
入院がきっかけでなくても、相談は始められる
施設探しというと、病院から「そろそろ退院を」と言われて慌てて動くイメージがあるかもしれません。もちろんその流れのご相談も多いのですが、入院がきっかけではなく、「一人暮らしがしんどくなってきた」という理由でご相談いただくこともあります。
退院が決まってからの施設探しは、どうしても日付との勝負になります。受け入れてくれる施設を期限内に見つけることが最優先になり、食事や部屋の雰囲気、家からの距離まで比べる余裕がなくなりがちです。入院前に動けば、その比べる時間を持てます。退院日が先に決まっている場合の進め方は退院を急かされたらにまとめていますが、この記事はその一歩手前の話です。

「しんどくなってきた」は、暮らしのどこに出るか
ご本人が「つらい」と口にすることは多くありません。ご家族が気づくのは、電話の声や、久しぶりに訪ねたときの部屋の様子からです。次のような変化が重なってきたら、今後の住まいを考え始める一つの目安です。ただし、急な混乱や体調の変化、薬の飲みすぎが疑われるときは、住まいの検討より先に主治医や薬剤師に相談してください。
- 冷蔵庫の中身が減らない、または同じ物ばかり買ってある
- 薬が残っている、飲んだかどうかを本人が覚えていない
- ゴミ出しの日を間違える、部屋の片づけが追いつかない
- 夜中にトイレへ行くのが怖いと言う、転びかけた話が出る
- デイサービスのない日は、ほとんど誰とも話していない
どれか一つで決める必要はありません。ただ、夜間の不安と服薬の管理は、通いのサービスだけでは補いにくい部分です。この二つが続いているかどうかは、相談のときにも必ず伺います。

通いのサービスを増やすか、住まいを替えるか
しんどさが見えてきたとき、選べる道はおおむね二つです。今の家で介護保険の在宅サービスを増やすか、職員のいる住まいに移るかです。困っているのが日中なのか夜間なのかは、判断の材料の一つです。要介護度や医療面、住まいの環境、家族の支えられる範囲、費用、ご本人の希望もあわせて考えます。
| 困っていること | まず考えること | 住まいを替える目安 |
|---|---|---|
| 日中の食事・入浴 | デイサービスの回数を増やす、ヘルパーを頼む | 通う日を増やしても家での食事が続かない |
| 服薬の管理 | 主治医・薬剤師・ケアマネジャーに相談し、訪問看護や薬剤師の訪問による服薬の支援を検討する(使える条件は個別に確認) | 飲み忘れ・飲みすぎが繰り返される |
| 夜間の不安・転倒 | 緊急通報の仕組みをつける | 夜中に一人でいることを本人が怖がっている |
| 人と話す機会 | 通いの日を増やす、地域の集まりに出る | 通いのない日の孤立が深くなっている |
在宅サービスの種類や回数は、本人・家族の希望や要介護度、介護保険で使える上限などをふまえて、担当のケアマネジャーと相談してケアプランで決めます。住まいを替える話を進める前に、今のケアプランで増やせるものがないかを一度相談しておくと、ご本人も納得しやすくなります。施設の種類による違いは特養に空きがないときの老人ホームの探し方でも触れています。

相談の入口は、家族だけではない
入居のご相談は、ご家族からの電話だけで始まるわけではありません。病院からだけでなく、担当のケアマネジャーや、ふだん訪問しているヘルパーの方から届くこともあります。日々の様子をいちばん近くで見ている人が、「そろそろ住まいを考えては」と声をかけてくれるのです。
もしケアマネジャーからそうした話が出たら、それは責められているのではなく、今の暮らしを外から見た率直な意見です。ご家族だけで抱えず、その方にも同席してもらって話を進めると、候補の絞り込みが早くなります。

相談の前に整理しておく5つのこと
電話の段階で次のことが分かっていると、合いそうな住まいの種類と費用の大まかな目安をご案内しやすくなります。医療面や空室の状況によっては追加の確認が必要です。全部そろっていなくても構いません。
① 今の介護度と、使っているサービス
要支援・要介護の区分と、デイサービスやヘルパーを週に何回使っているか。認定をまだ受けていない場合は、その旨を伝えてください。
② 1日の過ごし方
起きる時間、食事のとり方、日中に一人でいる時間の長さ。夜中に起きることがあるかどうかも大事な情報です。
③ 毎月出せる金額
年金の額と、ご家族が補える額の合計が目安になります。総額だけでなく、家賃・食費などの内訳で考えると選択肢が見えます。考え方は大阪の老人ホームの費用相場と内訳にまとめています。
④ 希望の地域
今の家の近くか、ご家族の住まいの近くか。通院中の病院を変えたくない場合は、その病院の名前も伺います。
⑤ ご本人の気持ち
住み替えに前向きか、話題にするのも嫌がるか。気持ちによって、最初の一歩の出し方が変わります。

本人が「まだ大丈夫」と言うとき
この時期の相談でいちばん多い悩みが、ご本人の「まだ一人で大丈夫」です。無理に説得すると、かえって話が止まってしまいます。いきなり入居の話をせず、見学だけ・話を聞くだけから始めるご家族が多いです。
見学では、食事の様子や、ほかの入居者がどう過ごしているかを一緒に見ます。中庭でおしゃべりしている入居者の姿を見て、「一人の家より、こっちのほうがにぎやかでいい」と気持ちが動く方もいます。見学で確かめておきたい点は施設見学のポイントに整理しました。
私たちは大阪府内で施設をお探しする紹介サービスで、関連会社(株式会社3SMILE)が八尾市・枚方市で住宅型有料老人ホームを直営しています。急ぎでない段階のご相談でも、条件を伺ったうえで見学先を一緒に選びます。

一人暮らしで薬の飲み忘れが増えてきた時に、施設で確かめることは薬の飲み忘れが心配な親の施設探しにまとめています。
よくある質問
入院していなくても、老人ホームの相談をしていいのですか?
はい。退院の予定がない段階のご相談も受けています。急ぎでないぶん、見学を重ねて比べる時間をとれるのが、この時期に動く良さです。
本人が「まだ一人で大丈夫」と言っています。どう進めればいいですか?
いきなり入居の話をせず、見学だけ・話を聞くだけから始める方が多いです。ご本人が気に入る場所が一つでも見つかると、話が進みやすくなります。
デイサービスを増やすのと、住まいを替えるのはどちらがいいですか?
困っているのが日中か夜間かで分かれます。日中の食事や入浴なら通いのサービスを増やす余地があり、夜の不安や服薬の管理が続かないなら、夜間の体制がある住まいを検討する目安になります。担当のケアマネジャーとも相談して決めてください。
家族が遠方に住んでいます。相談や見学はどうなりますか?
電話やLINEで条件を伺い、候補を絞ってから見学日を決めるので、ご家族の来阪は見学の日だけで済むことが多いです。見学にはスタッフが同行します。
相談したら、必ずどこかに入居しないといけませんか?
いいえ。話を聞いて、今は在宅を続けると決める方もいます。ご相談・ご提案・見学同行は無料で、入居するかどうかはご本人とご家族が決めます。
- 住まいの相談は退院のときだけのものではない。入院前に動くと、見学して比べる時間を持てる
- 夜間の不安と服薬の管理が続かないなら、通いのサービスを増やすより住まいを替える時期の目安になる
- 本人が「まだ大丈夫」と言うときは、入居の話より先に見学だけ・話を聞くだけから始める
一人暮らしが心配になってきたら、早めに。
介護・医療の現場を運営する関連会社(株式会社3SMILE)を持つ私たちが、今の暮らしを伺い、見学先を一緒に選びます。30秒の住まい探し診断で、合う施設タイプと費用の目安も確認できます。
大阪老人ホーム相談室


